閉じる
閉じる
メニューを展開

ドメサカブログ

ブログRSS

アンテナサイトRSS

J3リーグで起きたドロップボールからのゴールをめぐり物議 5日のザスパクサツ群馬vs藤枝MYFCの試合で


5日に行なわれたJ3第25節で、J3首位のザスパクサツ群馬は藤枝MYFCと対戦。
試合は2-2のドローとなり、ザスパクサツ群馬の連勝は7でストップしました。



この試合で、藤枝MYFCの2点目をめぐりSNSなどで議論になっていたのでご紹介します。

こちらがゴールシーン。







ザスパクサツ群馬のFW高澤優也が縦パスに反応し裏へ抜け出そうというところで転倒。
流れたボールは藤枝MYFCのGK杉本拓也が保持。

負傷者が出たと判断した主審は、ここでプレーを中断させます。


032



転倒した高澤選手は続行できず、担架で運ばれ交代となりました。

035

038



負傷者がピッチを出たため、主審はドロップボールで試合を再開(左端)。
ただ、このとき両チームともピッチ脇で水分補給していたり、監督・コーチの指示を聞いていたりと、明らかに再開の準備ができていない選手が複数いました。

ピッチ内にいた群馬の選手もセンターサークルに集まり、おそらくこの後の戦い方について話し合ってたようです。


055



藤枝MYFC側はドロップボールからすばやく前線にボールを送り、あわてて守備に戻ったザスパクサツ群馬の不意を突く形で勝ち越しのゴールを決めました。

050



このいきなりのプレー再開にザスパクサツ群馬側は猛抗議。
しかし主審はゴールを認め、主審に何か言ったと思われる群馬ベンチにはイエローカードが出されました。


029

023


ドロップボールの方法は適切だったか?

ということで、ルール上はどうなのかという点を調べてみました。
負傷者が出たりピッチに物が入った時など、試合進行を止めるべきと主審が判断した場合、主審の権限でプレーが中断されます。

その後は主審がピッチにボールを落としてゲーム再開させる「ドロップボール」が行なわれます。


0113



従来のドロップボールでは、主審は試合が中断した場所にボールを落とすだけで、どちらの選手に渡すという決まりはなく、ドロップボールに参加する選手にも特に制限はありませんでした。
そのため、ルール上では「ドロップボール時に何人もの選手が囲んでボールを奪い合う」ということも可能なのですが、実際はどちらか一方の選手だけがドロップボールを受け、状況によって相手チームにボールを返すなど、選手に判断を委ねるのが慣例となっていました。




しかし2019/20の競技規則改正によってこの部分が変更となり、再開時にボールを与えられる対象が明確化されることに。
新ルールでは、ドロップボールは最後にボールを保持していたチームの選手1人に与えられることになり、その他の選手はドロップボールの地点から4m以上離れる必要があります。






今回、主審は藤枝GK杉本拓也に対してドロップボールを行ない、そこから速攻が生まれました。
試合中断前、最後にボールに触れていたのは杉本選手だったので、競技規則に沿った正しい再開だったといえます。






再開のタイミングは適切だったか


013



今回の大きな争点といえるのはこれでしょう。
両チームの選手が水分補給したり、指示を聞いたりしていて、明らかに再開への備えができていない中でのドロップボールが適切だったか?

主審は負傷者がピッチ内にいたからプレーを停めさせたわけで、負傷者がピッチ外に出た時点でいつ再開しても不思議ではない状況。
さらにルール上ドロップボールが藤枝側に与えられることは事前に判っていたはずでした。
にもかかわらず、この状況下で多くの選手がポジションを離れていたわけで、これは群馬側に油断があったと言わざるを得ません(藤枝側も何人かの選手がポジションを離れており、それが結果的に陽動になりましたが)

018



以前のドロップボールは、相手にボールを返したり、(ルール上は可能なのに)あえてドロップボールを譲ってくれた相手チームを慮って速攻を避け、一旦仕切りなおしにする流れがあったように感じます。
しかし、競技規則改正によりドロップボールを与えられるチームが明確になったことで、いわば遠慮も無用となり、今回のように堂々と速攻ができるようになりました。
もしかすると群馬側にはまだその認識がなかったのかもしれません。



なお、このゴールを決めた藤枝MYFCの岩渕良太選手は次のようにコメントしており、不意を突く形で得点したことを複雑に思っていたようです。

06

[Jリーグ公式]日程・結果|明治安田生命J3リーグ|試合結果・データ
https://www.jleague.jp/match/j3/2019/100505/live/#player
ドロップボールからの早いリスタートになって、相手のDFがスペースを消しに戻っていく中で、下がりめのところが空きそうだと思ったので、そこに入ったらマイナスのパスが来たので落ち着いて決めることができました。長い距離のカウンターになりましたが、プレッシャーがなかったので、しっかりとつなぐことができました。

ただ、(ドロップボール再開の)あのシーンで(レフェリーと相手が)揉めてしまっていたので、最終的にはドローという結果が妥当だったかなとも思っています。






 

以上のことから、管理人はドロップボールのルール変更に対するザスパクサツ群馬側の油断が今回の要因と考えました。

ただ、それとは別で気になるのは、手前側の副審も再開に備えていない状況だったということ。
ドロップボールで試合再開後も副審は両チームのスタッフに対してベンチに戻るよう命じるような仕草を見せており、ボールの行方はまったく見ていませんでした。

013



副審はボールが前線に送られたあたりのタイミングで慌ててダッシュ。
今回のゴールには結果的にきわどい判定が生じなかったものの、オフサイドなど副審の判定が必要なプレーになっていたら別の問題が起きてしまう可能性がありました。
その意味で、再開を見落としていた副審にも準備不足があったように思います。



そんなわけで結論。
『プレー再開は現在のルール的に間違っていない。そして審判団もしっかり備えているべき』

200 コメント

  1. すげえええええ! 否詳管理人のジャッジリプレイネタ潰しだァァァァァ!

  2. いやいやルール的手続き的に適正だったかどうかと実際の文脈でレフェリングとして適切だったかどうかは全然別の話でしょ
    管理人さんは意図的にごっちゃにしてるみたいだけど
    今回で言えば主審は群馬の選手に再開を促すなり待つなりすべきだったのは明らか
    こんなんでは勝った方も負けた方もすっきりしないでしこりが残るだけ

  3. 再開するから早くポジションに戻りなさい!って世話焼く義務は主審には無いしな

  4. 音聞ける環境じゃないんだけど、再開の笛は吹いていたの?吹いていたなら群馬の落ち度でしょ

  5. なるほど
    競技規則改正でボールを得るチームが明確になったことで速攻も可能というのは盲点だった

  6. 10数年前にもこんなことやりましたね・・・キックオフからだったけど・・・

  7. ※2
    かぶったからレスするけど、勝手に持ち場離れた選手に戻るよう促す義務はないぞw
    だからこそ得点喜んでる間に失点する悲劇も生まれる

  8. 管理人さん、高橋ではなく高澤では?

  9. このシーンじゃないけど群馬の2点目美しいな

  10. 今回の件と関係ないけど、
    ゴールを決める
    →選手全員で大喜び
    →相手は配置についたが、まだ喜んでる
    →主審キックオフの笛
    →ここでやっと気付いて全員で全力で戻る
    →案の定失点

    という伝説の名場面を思い出した。

  11. 群馬の2点目がすごかった(小並感)

  12. おいおいここは93年かよ

  13. ※4
    ドロップボールによる再開の場合は笛は必要ないんじゃないっけ?

  14. ※10
    全く間抜けなチームだなあ…。プロとは思えないよね。

  15. やっぱみんなあの浦和ブルーダイヤモンズの先制点を思い出すんだな 俺もだわ
    ドロップボールかキックオフかの違いで結局あれと一緒や

  16. ※3
    せやせや。
    ゴールして喜んでても、キックオフの条件満たしてたら相手にキックオフされちゃうわけで。

  17. ドロップボールのルール変更は無用な争いを生まないためだけど、お墨付き貰ったことでボール保持側が気兼ねなく攻撃できるようになったんだな
    この視点は気付かなかった
    藤枝の選手たちは知ってたんかな?

  18. ※2
    勝手に離れた選手が戻ってくるの待つ必要ないでさょ。

  19. ※2
    誰の判断で、何を根拠に「明らか」なんですか?
    あなたの中の自分ルールで大岡裁き気取りしてるだけでしょうよ。

  20. そういえば某女性フリーアナがこの試合の審判団にブチギレてましたね

コメントする

最新記事

月別

カテゴリ

このサイトについて

管理人への報告・連絡はメールフォームからどうぞ。 ネタ投稿もお待ちしています。

メールフォーム

このサイトについて

プライバシーポリシー

  • RSS
  • Twitter
  • Facebook
  • 更新通知を受ける

ページ先頭へ